偉大なるガンガー
ネパール入国を目前にして、インドの聖地バラナシで憩う。
それほど出歩いたわけではないので、思ったほど衝撃がない。
早朝6時にボートで聖なる河 ガンガーに出る。対岸に現れる陽は、いつ見ても心を揺さぶった。日の出とともに沐浴するインド人。朝の水は冷たい。聖なる河に浸かる信仰が冷たさを吹き飛ばすのだろう。
対岸は、家ひとつとない砂地だ。時に白骨を目にする。おそらく火葬せずに流されたのだろう。
マニカルニカーガートは、煙の昇るガンガー沿いの野外火葬場だ。今日は、4体の遺体が焼かれていた。話に聞いていても、いざ現地に来るとそれが当然のように思え、違和感はない。
足を組んで座ってガンガーを眺めていると飽きない。
沐浴するヒンズー教徒、洗濯する人、観光客を乗せた小舟、何事も気にしないでうろつく野良牛。
だだ、ちょっかい掛けてくるインド人が玉にきず。マネーチェンジ、マッサージしろとうるさい。
大いなるガンガーの日常の風景にひたりながら、ゆったりと時間が過ぎ去る日々を過ごしたい。