ホイアンの夜は毎日、祭りのようなにぎわいだ
ホテルからトゥボン川を歩いて橋を渡るとすぐに旧市街だ。毎日、橋を渡ってホテルと旧市街を行き来した。
夜になると街に装飾された提燈(ちょうちん)に一斉に明かりが灯る。これに合わせてツアー客がバスで押し寄せた。昼の暑さをしのいだ客も宿から出てくる。人が集まれば、出店や物売りも商売にやって来てさらに活気づいた。
橋の上は、観光客であふれかえった。川沿いから灯篭流しのロウソクががいくつも見える。そのすき間を小舟に乗った観光客がみずすましのように行きかう。
川の前に設置された野外舞台の催し物が始まった。太鼓の音に歌を合わせたビンゴのようなゲーム、お面で目隠しをし、つるされた玉をスイカ割りのように割るゲームなどが行われる。
夕食の帰り道に娘にねだられていた路上のおもちゃを買ってやろう。おもちゃは、直径5センチほどのプラスチックのサッカーボールで、ゼンマイを巻くと光を出して回り出す。オレー、オレ、オレ、オレーとワールドカップのテーマまで歌いだす。電池がなくなるか、すぐに壊れるかのちゃちなもの。でも子どもの目からは宝物のように見える。
行きがけに声をかけられた路上に座っているおばあちゃんから買うつもりでいた。
帰り道も同じところに座っていたが、今度は、灯篭販売に商売替えしていた。おばあちゃんに声をかける。おばあちゃんは1回通り過ぎたぼくたち家族を覚えていた。
脇に置いたビニール袋からすぐにおもちゃを取り出した。おばあちゃんに値段を聞くと、さっきより値段が下がっていた。
でもぼくは、おばあちゃんに行きに聞いた金額を置いて行った。
こんなもの食べてます
火鍋