松本城突入
先日、テレビで松本城の番組を見て、行きたくなったとのメールが友人Sから届いた。
高速道路の圏央道から上信越道へ。助手席には、友人S。往復500km越えの運転は、ぼくが担う。さすがに2、3日前に計画をたてたが、いつもの日帰り旅行。突撃弾丸旅行はしょうに合わないけど、こうでもなければ、いっしょに遠出はしないんだろうな。
今まで城については、よく知らなかったが、車中の会話で松本城の城壁は黒塗りだと分かった。
松本市内に入って行くと、黒光りの天守閣が目に飛び込んできた。平日なので、観光バスや自家用車は城周りの駐車場にポツリポツリとあるだけ。
松本城の威厳のある姿を正面から写真撮影する。
入場券を買って、城に突入。
少し歩くと、夏目漱石「坊ちゃん」にでも出てきそうな、から傘をさし長い黒髪で着物姿のマドンナになにやら声かけられた。コスプレでもしてるのだろうか?諸外国では、こういう場合パチリと写真を撮った瞬間に撮影料を請求される。それはいやだな。振り返ったけど、女性は気にもとめずに通り過ぎて行った。
次は、城をアップで撮ろうとカメラを構えた。石垣前には甲冑(かっちゅう)で武装した武士が城を守っている。ちょっとビクつきながらも、城を撮ってますよ、的なそぶりでシャッターをちゃっかり押した。
武士はぼくの行動を見逃しはしない。早速、撮影料請求か。
と、思ったら武士は戦闘態勢のポーズをとってくれた。先ほどのマドンナも職員か一般か知らないけど、ボランティア活動かサービスの一環として観光客を楽しませてくれていたのだ。
いつの間にかぼくには、発展途上国で写真を撮ると金銭を要求する道端の子供たちや大道芸人が、無意識のうちに刷り込まれいた。
いろいろな国々を行ったり来たりしているうちに、その国の習慣だったり考え方が、ぼくに根付いてしまったのかもしれない。いい悪いは別として、一般とは違った、変わった思考や行動が身についてしまったと思う。